スマホカメラでグラスを綺麗に撮る方法【写真Tips 第6回】

松寿 英次

こんにちは。

ブログに自社の商品やお気に入りの雑貨を掲載するときに、いろいろある商品のうち、綺麗に撮るのが難しいものの一つにグラスがあると思います。透明でピカピカして、撮影後に予期しない写り込みを発見して、あちゃ〜ってなったりしたことありませんか?

今回は、特別な機材や撮影セットを組むことなく、スマホで手軽に綺麗にグラスを撮ってみようというお話です。

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蛍光灯は意外と安定した光源になる

今回はグラスの撮影ということで、家の中を探して撮影に向いてそうなグラスを出してきました。早速撮ってみたいと思います。

グラス 光沢も映り込みも強いです
グラス 光沢も映り込みも強いです

見るからにテカテカしています。商品画像として使うことを想定して、白背景で撮ってみます。撮影はいつもの場所で行います。今回は夜、蛍光灯のみで撮ります。

いつもの場所でいつもの撮り方です
いつもの場所でいつもの撮り方です

まず、いつものように撮ってみます。今回も使用するスマホは、iphone6plus(ios9.3.5)です。

暗くて平坦な写りです
暗くて平坦な写りです

暗いですね。自然光のような綺麗さでは写ってくれません。コントラストも低くて平坦な写りです。しかもグラスの右端に奥のカーテンが少し写り込んでいます。これでは使えません。では、次の写真を見てください。

コントラストが増して、ツヤ感が出ました
コントラストが増して、ツヤ感が出ました

ずいぶん綺麗な写りになりました。これはどうやったのでしょうか?

蛍光灯の真下に場所を変えました
蛍光灯の真下に場所を変えました

さっきの場所では暗かったので、蛍光灯の真下に撮影を移したんです。たったこれだけで綺麗に写すことができました。

写り方が変わった理由は3つあります。1つは、光が強くなって、スマホカメラが高コントラストで商品をとらえたこと。2つめは、明るくなったのでノイズが減ったこと。そして3つめは、真上からの蛍光灯の光が白紙に反射して、下と後ろからも光を照射しているような状態に変わったことです。

蛍光灯は室内をまんべんなく照らすように設計されているので、影が落ちにくい分、平坦な写りになりがちです。でも光の強い場所で撮ると、ある程度コントラストを保った写りにすることができます。

自然光のほうが綺麗に写るのは間違いありませんが、自然光撮影には大きな欠点があります。それは、天候や時間によって写り方が大きく変わることです。とても良い条件の光で撮影を始めれたと思いきや、雲が出てきたり、秋冬は夕暮れが早かったりして、暗くなってしまうともうその日は撮影できなくなります。

その点、蛍光灯はいつも同じ条件で撮影することができるので、安定した写真を撮ることができます。つまり蛍光灯は上手に使えばスタジオライティング的な安定感で撮影を進めることができるんです。

トレーシングペーパーという便利ワザ!

別アングルからも撮ってみます。上から見下ろして、グラスの底面と内側が写るように撮ります。

綺麗ですが、蛍光灯が写り込んでいます
綺麗ですが、蛍光灯が写り込んでいます

綺麗だけども、あれ?蛍光灯が写り込んでいますね。やはりピカピカのグラスだけあって、一筋縄ではいきません。一見して気にならないともいえますが、なんとかできないでしょうか?そこで次の写真を見てください。

蛍光灯の写り込みが消えました
蛍光灯の写り込みが消えました

蛍光灯の写り込みが消えました。こうれはどうやったのでしょうか?実はある紙を使えば、簡単に写り込みを抑えることができるんです。それは…

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はい、トレーシングペーパーです。このトレペを蛍光灯とグラスの間に差し込んで撮ったんです。トレペは薄くて光をある程度透過させるので、陰が落ちにくいという利点があります。それを利用して写り込みを抑えたんです。

このように、難しそうなグラスも透明であるということをうまく利用すれば、だいぶ綺麗に撮ることができます。

今回は、グラスに特化した内容でお送りいたしました。写り込みとそれを抑えること関しては、もっと厳しい内容が待っています。次回以降にそのあたりをお話しできればと思っています。

まとめ

■蛍光灯の光は、近くで照射させるとスタジオライティング的に安定した光源になります。
■グラスの透明であることを利用して、白背景に反射させた光でコントラスを高めることができます。
■トレーシングペーパーの半透過性を利用して、光源自体の写りこみを和らげることができます。

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